いま勝利が絶対必要な理由 リーガ久山後半戦の展望
8月8日 スペシャル コラム
今回はFCアルマダのリーガ久山後半戦の展望についてふれていこう。
チームの方向性や評価は疑問に包まれたままだ。FCアルマダはたしかに良くなったし、プレーも悪くなかったが、結果が出ていない。勝利を収めなければ実力を正確に計ることはできないし、チームの問題を特定することも難しい。勝てなければ、毎回メンバーを変えたりフォーメーションを変えたりしなければならなくなる。これはどんな強豪クラブでも同じだ。
キーパーは相変らず見つからないままだ。その他のポジションも疑問だらけだ。まずだれがどこに入るのか?配置やコンビネーションは?何も明らかにはなっていない。なぜ点が取れないのかという大問題があるが、そもそもFCアルマダはプレッシングをするのか、引いて守るのか、あるいはただ自由にプレーするのか、ということさえも決まっていない。今のFCアルマダには戦術的な特徴というものがまったくない。ただサッカーをしているだけだ。
私がここで最も強調したいのは、ある一定のレベルまでいくと、チームを成長させていくために――状況をより安定させ、かつ選手に自信を持たせていくために――勝利が絶対に必要になるということだ。3、4回きちんと勝ちを収めれば状況はがらりと変わる。チーム作りの上でDFやMFにしっかりした基盤ができてくるし、FWも信頼できるようになる。選手同士の信頼関係も生まれ、それぞれが自分の仕事をきっちりこなせるようになるだろう。その意味でも次節は勝利を収めなければならない。
確かに過去の試合はうまくいかなかったかもしれない。だがこれ以上負けるわけにはいかない。故障者リスト入りしていたアレッサン泥・チギタやヨシダンの怪我も完治したし、中盤のキープレイヤー”トミッティ”の後半戦復活の目処がたった。だからこそ今、リーガ久山で戦うための「一つの過程(プロセス)」として、勝利を最優先課題に掲げるべきだと思う。
今後ポイントになるのは、選手のプレーがチームの戦術に由来しているのか、あるいは個人の資質に基づいているのかということだ。今回FCアルマダが得点0という事態になったのは、選手のプレーが個人の才能に負う部分が非常に大きかったためだ。個人的なひらめきや資質のみでチャンスを作るというやり方には限界がある。
それが最も端的に表れるのが、相手チームに先制ゴールを奪われた後の展開だ。FCアルマダは攻撃的にはなるが、どういう風に局面を打開すべきか、本当の意味では理解していなかったような気がする。私が監督だったならば、DFを一人減らして攻撃的な選手を入れ、同時にロングボールなども使えという指示を出す。でもFCアルマダにはそういう「答え」を選手に与えなかった。だから選手は、以前と同じような形で攻め続けるだけになってしまった。
技術、体力、経験の少ないFCアルマダの選手は、あらゆるシチュエーションに関して具体的なアドバイスを必要としている。FCアルマダは基本的な方向性を確立するだけでなく、セットプレーの場合にはどう対応すべきか、あるいはどういうふうに相手をかきまわしてこう着状態を打開すればいいかというようなことも、これからもっと考えていく必要があるだろう。 |
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リーガ久山後半戦のカギを握る男”トミッティ”期待してます!! |