久保チェンコ壮行試合 さよならではなく、また会う日まで・・・
6月15日 VS ババチョップス
念願の海外移籍が決まったアルマダ史上最高プレイヤー久保チェンコの壮行試合が行なわれた大野城総合グランドは、5万人を超えるFCアルマダサポーターで、史上最高の“赤さ”を記録した。FCアルマダ対ババチョップスの一戦は、20分ハーフの3本勝負での戦いとなったが、試合のハイライトは1本目、2本目をスコアレスで迎えた3本目に入ってからだった。
両ゴール裏はもちろん、スタジアム全体に「GET GOAL KUBO!」のコールがこだまするなか、これまで幾度となくファンの期待に応えてきたFCアルマダのテクニシャンは、最後まで裏切らなかった。原田からのパスを受けると得意の左足からシュート。ババチョップスゴールキーパーの脇を抜く強烈なゴール。自らラストゲームに花を添えた。
サポーターのボルテージも一気に上がる。その間、サポーターのもう二度と口にできなくなるのを惜しむような「GET GOAL KUBO!」の大合唱は、最後まで途切れなかった。クラブレベルでのタイトルとは無縁だったが、誰よりもサポーターに愛された背番号24は、自らが手にしたものの大きさを、この日改めてかみしめたに違いない。セレモニーでのメッセージも、それを物語っていた。
「FCアルマダの選手として全力を尽くして戦って来ました。多くの成功を収めることはできませんでしたが、多くの仲間と、多くのサポーターと喜び、悲しみ、同じ夢を追い続けてこられたことを誇りに思います。心から感謝します。いつの日か、また一緒に闘える日を楽しみにしています。熱い声援、多くの勇気をくれて、ありがとう!」
挨拶のあと、日本での現役生活に別れを告げる意味を込め、壇上でスパイクを脱いだ久保チェンコは、そのまま場内を一周した。
もちろん、久保チェンコのFCアルマダへの想いは一方通行ではなかった。セレモニーは、ゴール裏の観客席からはみ出しそうな特大ユニフォームと、「GET
GOAL KUBO」の人文字に迎えられてのスタート。ピッチの真ん中に設置されたマイクスタンドまでは、FCアルマダのゲームではおなじみの、12と書かれた大きな旗を踏みしめながら向かうことを許された。また、場内一周では、久保チェンコに一度でもトロフィーを掲げて欲しかったと、サポーター一同と記された赤いトロフィーまで贈られた。
試合後の会見では、今日の試合で気持ちの上でも日本での生活に区切りをつけ、海外での生活の第一歩を踏み出したいと語った久保チェンコ。「また純粋に一緒に闘いたい。プレーヤーのときには、多くの成功を収めていないから、今度は違ったかたちで、このクラブで大きな成功を収めたい。それが多くの声援をもらった恩返しになると思う」と新たな決意を口にした。
FCアルマダの久保チェンコへの“さよなら”は、いらない。またいつかFCアルマダイレブンと一緒に闘う第二幕の開演を待つだけで……。
VS ババチョップス
1本目 0-0
2本目 0-0
3本目 1-0 得点者久保チェンコ |
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海外移籍に花を添えるゴールを挙げた久保チェンコ! |