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 Road to Proton FCプロトンへの道 愛のないサッカーはいらない

 第12節 VS AC千福  11月2日
 「いい加減、本音で言わせてもらうけど」――試合後のミックス・ゾーンに大きな声が深く響き渡った。声の主は、この日、原ウール主将欠場に伴いキャプテンマークを付けた山レレであった。普段は礼儀正しく、誰にでも真面目に対応するFCアルマダ一のIQプレイヤーである彼が珍しく怒鳴っていた。この日、FCアルマダはAC千福と対戦し、1対5と大敗。23日に延期されたリーガ久山最終戦に向けて、大きな不安を残す結果となっていた。山レレの怒りは、最初その敗戦からの八当たりと見えた。しかし、それは山レレのFCアルマダを愛するが故の心の叫びであった。

 他の選手が歯切れの悪い言葉を残す中、山レレは話し始めた。 「全くダメ。今のFCアルマダは、試合に集中している時は最強だけど、相手に1点でも奪われてしまうと集中が切れ、相手ボールを奪うことはおろか追いかけることすら止めてしまう。FCアルマダのプレーは、最後まで諦めずにボールを追って相手にプレッシャーをかけ、仲間同士でサポートし合う。これを50分間続けるのがFCアルマダのサッカーだ。それなのに何やってんだ……そんな気持ちだね。胸に手を当てて良く考えて欲しい」
 穏健派と言われる山レレの突然の憤慨ぶりに周囲は驚いた。

 さらに続けて、「11人のメンバーがいれば、技術・体力はもちろん、サッカーに対する考え方やスタイルも11通り、人それぞれ違う。全く一緒の人間なんていない。しかし、”勝利を目指して全力で戦う”という意識は、スタメンやベンチの全選手が統一しておかなければならない」とも。
 確かに、闘志を表に出さずに、内に秘めるタイプの者もいるだろうが、試合中に”温度差”を感じる時があるのは事実だ。

 また、「A選手にはできるプレーも、B選手にはできないかもしれない。逆に、B選手にはできるが、A選手にはできないプレーがあるかもしれない。誰にでも経験のあることだと思う。当然、技術・体力というものは個人レベルで解決しないといけない問題ではあるが、限界があるのも事実だ。そこで重要となるのがサポートの意識だ。これは、フォローに行くといった”動きのサポート”と、情報を与える”声のサポート”が挙げられる。特に、”声のサポート”の意識が皆無に等しいといえる。

 例えば、C選手が勘違いをして予定の集合時間に来なかったとする。当然、A選手とB選手は心配して、正確な集合時間を伝えるだろう。試合中でも同じだ。C選手がボールに集中するあまり、相手が近づいているのに気が付かない時は、側にいるA選手やB選手がC選手の目の役割を補い、状況に応じた指示を出さなければいけない。これは体力や技術がなくても誰にでもすぐにできることなので全選手に徹底してやって欲しい」

 さらに「こんなことはいちいち言いたくはないのだが…」と前置きした上で、「ミスした選手に向かって”何やってんだよ”的な発言や”遅せーよ”的な発言は、”落ち着いてプレイしよう”や”もっと早くパスが欲しい”といったニュアンスの言葉に変えた方が良いかと。要求を主張するのは当然なことで、優等生発言をしろとは言わないが、聞いていてあまり気持ちの良いものではない。萎縮してミスを連発ということにもなりかねない。また、あらかじめこういうパスや動きをして欲しいと伝えておいたり、自分のプレイスタイルを相手に要求(強要)するのではなく、相手のプレイスタイルに自分が合わせて変えるといった柔軟な姿勢が望ましい」

 不甲斐ない今シーズンを象徴するかのようなクサレ試合。最終戦に向け気持ちを切り替え、さらに雪辱の来シーズンに向けて、勇気ある本音を出した山レレ。彼らしい責任感溢れる”フォア・ザ・チーム”の生きた言葉。伊達にサッカーパンツをへその上まであげてはいない。最後に、胸に手を当てて感じるものがあった者へ。
「あなた達は、プレイすることを愛していない。FCアルマダも愛していない。あなた達はFCプロトンを笑う資格はない。」※FCプロトンとは今はなき伝説のチーム


[試合結果] FCアルマダ 1−5 AC千福
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Road to Proton FCプロトンへの道 愛のないサッカーはいらない!!!

常に1つ1つのプレーを意識している山レレ。見習うところだ。
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