GAZZETTA
Remember 5・9 「決定力不足」内なる敵に敗れたFCアルマダ 5月9日

橋シャビの移籍後初ゴールで同点とまではしたが…
「地球へようこそ」
FCアルマダが歴史的敗北を喫した翌日、ゴシップ紙でお馴染みの西スポ紙は見出しにそう掲げた。「ギャラクシー」ことFCアルマダは、宇宙飛行から、全く喜ばしくない地球着陸を果たした。「足りなかったモノは何もない。これからやっていくことが増えただけ」と、ビアン千北監督は語気を荒げる。その点ではもしかしたら、オグライデー誌が記したように、「ギャラクシーはFCアルマダの慢心」だったのかもしれない。

サッカーはメンタルなスポーツだ。「精神力」「気力」「自信」「モチベーション」等、さまざまな言葉で呼ばれるものが、プレーや成績に決定的な影響を与える。また、スペインには「精神的ゴール」という言葉がある。これは圧倒的な優勢をひっくり返されたり、終了間際やロスタイムでのゴールなど、相手に精神的なダメージを与える、心に重くのしかかるゴールのことだ。 5月9日、この日ほどそれを実感できる試合はないだろう。

11人対9人、ボール試合率7:3、シュート数20本対3本。数的有利な状況からボールを支配し、ボクシングならTKOの内容ながら、たった1点を獲るのに、シュートの雨を降らさねばならなかったFCアルマダに対し、ブルードルフィンの2点はあっけなかった。「精神的ゴール」を2発ももらえば、さすがに立ち上がることは出来ない。そこまでセリエSは甘くない。

試合後、テレビ局のインタビューに答えたカズーコFCアルマダオーナー付シニアディレクター(SD)も、前半のチャンスにゴールが決まっていればと、愚痴がついて出たが、ゴールがなかなか決まらないのもまた、サッカーではある。シュートの巧い下手の基準を図るのは難しい。セリエSの試合に見られるように、相手が分厚く守ったケースでは、人の壁をこじ開けるのは大変で、1点を取るのに苦労することは当然だ。

120%勝てる試合から、屈辱の展開へ。天国から地獄。その不条理さ、不公平さがFCアルマダのモラルを壊してしまった。モラルが下がったチームは、思い切りと集中力に欠ける。その結果、カズーコSDの「ゴールにパスを送るつもりで打て」、日本サッカー界最高のストライカーホカマ本邦茂氏の「来たボールをきちっと止めて、蹴るだけ」というシュートは最後まで見られなかった。

ゴールにボールが入れば1点。強烈なシュートでも泥臭いシュートでも1点は1点でしかない。流れの中からを強調する人がいるが、CKでもPKでも1点は1点。試合に勝つための究極が得点を挙げることであるなら、点を取るための繊細さと大胆さを攻撃陣は追い求めなければならない。待望の移籍後初ゴールを挙げた橋ャビは、「シュートの精度の良し悪しは練習以外に改善の余地はないが、シュートまでのプロセスにおいてはお互いの個性を生かす方法を、もっと形作る必要がある」

「勝って当たり前」と言われる中で戦い続ければ、平常心を失い前がかりになり、普段できることができなくなって当然。結局、メンタリティーの問題。「決定力不足」という内なる敵に敗れたFCアルマダ。幸運なことにセリエSはまだ始まったばかり。リヴェンジのチャンスはまだまだある。PTSD(心的外傷後ストレス障害)の重症で植物状態の原ウール主将の口元が微かに動いた。

「負け方が…ギャラクティック☆」


[試合結果]
FCアルマダ 1−2 ブルードルフィン 得点者:橋ャビ

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