GAZZETTA
早すぎた大一番 敗戦の中で得た何か。 10月11日

早すぎた大一番 敗戦の中で得た何か。
長いスパンで考えると敗戦という結末で良かったと思うこともある。

外ッサーノはFCベレッタ戦後、「負けて良かった。あれで自分も目が覚めた。力不足というより認識不足だった。確かに自分は背が低いし、体も強くはない。でも100kgあっても、レギュラーになれないのがサッカーだ。自分の抱えている問題は、サッカーなら解決できるんだ」とナメック語ではなく地球の言葉で静かに語った。物凄く勇敢な発言だと思う。

「やっぱりフィジカルの強さ、考えるスピードが違う。他にも、いろいろ見えない部分での意識の差を感じた。でも、こうして上のレベルのチームと試合ができたので、この経験を通じて日頃の意識・サッカー観を変えていくことが大事だと思う」。この試合で何度かシュートチャンスが巡って来たが何もできなかった外ッサーノはセリエSトップとの力の差を痛感した。

「来季、ウチが昇格するために、今の勢いがどれだけトップのクラブに通用するのか、あるいは、どれだけ差があるのか、それを試すのがこの試合のテーマ」と試合前に原ウール主将が語ったようにFCアルマダは4-2-3-1のシステムで強者に挑んだ。相撲でいえば、がっぷり四つに構えず、正面から突進してくる敵に対して、斜に構えて攻撃を半身でかわすような戦い方だ。この決して力でねじ伏せようとしなかったところに勝機はあった。

だが、前半は攻撃の形をほとんど作れず。ワントップの平ウジーニョは前線で孤立。「もっと平ウジーニョをサポートできればと思った。もう少し攻撃に専念できればいいんだけど、強い相手だと自分も守備に回ってしまい…」。本来のFWではなく、トップ下で起用された橋本リスタンは低い位置でのプレーに終始した。

後半は、FCベレッタの不味さも目立ち、流れはFCアルマダへ傾いた。ヨシダン・ヴィエリ、橋本リスタン、竜グべりを起点にワントップの平ウジーニョへ一本のロングパスで勝機を見出す。後半10分にはカウンターから平ウジーニョがDF二人を引き連れてシュートを放つ。平ウジーニョらしいエゴイスティックなプレーだったがGKの好守に阻まれる。

しかし、得点の匂いが感じられるような攻撃を見せたのは、この場面一度だけだった。放ったシュートはわずか。守備的布陣とはいえ、寂しい数字である。攻撃は個人技によるドリブル突破の一辺倒でオレ竜は不発、バランスを欠いたまま決定機は訪れなかった。緊張感と反比例するような、退屈な展開。確かに40分間、体を張った懸命のディフェンスでFCベレッタの攻撃を跳ね返し続けたのはすばらしかった。

だが、善戦もここまで。決勝ゴールが生まれたのは終了8分前。FCベレッタFWがDFパマッチ、原ウールをかわして深く切り込むと、そのままトーキックでゴールネットを揺らした。得点者の爆発させる喜びにFCベレッタの苦しさがうかがえた。終了3分前にもゴールキックからのボールを拾われダメ押しのゴールを奪われる。ジャイアント・キリングは夢と散った。

チギハーゲル監督(腰の爆弾が爆発し自宅療養を余儀なくされた)は、やるべきことがわからず、意欲がなく働かない、「ニート(NEET=無業者)」と呼ばれた、かつてのFCアルマダの厳しい状況と重ねながら、こう語った。「結果は0-2。まだ、このチームは疑って掛かった方が良い。とはいえ、可能性は感じる。負け方は決して悪くなかった。クリンチの連続で引分けるより希望が持てる」。

目先の性急な結果より、もっと崇高な結果を優先させて欲しい。たとえ敗れても疑問符でなく希望が残る。強者のサッカーが根づこうとしている今のFCアルマダに一番大切なのは、そういう結果だと思う。現在、FCアルマダは4勝4敗1分の7位。次節のFC.Aは勝点1差の6位。最終戦のWILD.gは1差の5位。試金石は、残り2試合に持ち越しにしたい。

[試合結果]
FCアルマダ 0−2 FCベレッタ

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