セルジオ越北 辛辣コラム お前らダメだ!!!!! セリエS前半戦総括&後半戦展望−後編 9月1日

セルジオ越北 辛辣コラム お前らダメだ!!!!! セリエS前半戦総括&後半戦展望−後編
■戦略・戦術面
(4)システムに固執し柔軟性に欠けたさい配
FCアルマダが勝って弾みをつけきれなかった真の理由は、9人の相手に勝てなかったことだ。セリエSでの戦いの厳しさを考えると絶対に落としてはいけないものだった。しかし、2度のリードを奪われても、FCアルマダは消極的なさい配に終始した。この試合はダブルボランチの必要は全くなかった。永ッツ石松を守備的に置き、原ウールを上げるべきだったろう。点を取りに行くしかない状況でも、頑なに4−4−2のシステムを崩さなかった。

(5)サイドのカバーリング戦術の不在
西・カル不在時に、サイドバックが本職ではない選手が翻弄されるのは十分予想された。が、これといった対策はなかった。対策は簡単だ。敵ウイングと味方のサイドバックを1対1にせず、左右のボランチ(状況によってはサイドハーフ)がカバーに下がって、必ず2対1の数的有利を作る。サイドバックがドリブルで抜かれた瞬間に、ボランチが飛び出しカットする――その逆、ボランチが抜かれた後に、サイドバックがカットすることもある。サイド突破を封じるための基礎の基礎ともいえる、守備戦術である。

(6)セットプレーの準備不足
漫然と蹴って、ゴールを狙う――そんな牧歌的な時代はとっくに終わっている。モダンサッカーでのセットプレーの重要性は誰もが承知しているはずだ。だが、FCアルマダはまだ一昔前のサッカーを続けているようだ。今大会ショートコーナー、ダミーやフェイントを使ったプレーは皆無と言ってよかった。

興味深いデータがある。FCアルマダは6試合で25本のコーナーキックを得たが、シュートに結び付けられたのは5本だけ。枠内に飛んだのはたった1本だけだ。ようやく最近になってマスコミをシャットアウトしての“秘密練習”を行い始めただけに後半戦は期待して良いのではないか?

(7)左サイドの攻守両面での連係不足
第5節・6節と竜グベリの右サイドの攻撃が爆発したのに対して、左サイドからの攻撃は数えるほどだった。西牟田・カルロスが岩ハン・マン下や外マーチョをオーバーラップで追い抜き、センタリングを上げたり、シュートを撃つことが、攻撃の部厚さに結びつく。実際開幕戦では、攻撃参加した西・カルのセンタリングを宮ーゴが決め、得点を挙げている。ただ縦に蹴るのではなく、シンプルに連係して2対1の状況を作ることに努めて欲しい。

■個人テクニック面
(8)一対一の”ひ弱さ”
試合の正念場で、例えば次のようなプレーになって一対一の”ひ弱さ”が現れる。――イーブンボールを奪われ続ける、相手の足元へ跳び込めない、インターセプトができない、胸でのトラップよりヘディングを選択する、マイボールを譲り合う、キーパーへのバックパスをしない、スローインやコーナーキックで相手をフリーにする、パスをもらいに行かない――。試合を優位に進めながら、零封試合は開幕戦のみ。「だからこそ」というべきか「にもかかわらず」というべきか、“ひ弱さ”が抜けない。

(9)シュートを枠に飛ばせない技術の低さ
6試合を通じて橋本ッティ6点、小倉イファート3点、宮ーゴ1点、竜グベリ1点。ここ2試合は安定した数字を残しはしたが序盤は空砲の連続。枠に飛んだシュートは数えるほどのわずか。相手GKに冷や汗をかかせる事はなかった。これではしょうがない。

ボールを狙ったところへ蹴られないというのは、第一に技術の問題である。下手だからゴールを決められないのだ。特に、岩ハン”王子”マン下(元:FCアルマダ、現:居酒屋店長)のシュートは、「あんなに下手だったかな」と、首をかしげさせられた。自信を失ってもいる。「外すかもしれない」と不安げにプレーしているように見える。

得点力不足の問題はどこのチームにでも付きまとう問題であり、「シュートが下手」の他にも理由はある。ストライカーの不在(ここには、精神面のもろさも含まれる)に加え、中盤からの有効なパスの欠如、サイドバックの攻撃参加の少なさ、セットプレーの準備不足も無関係ではない。

結局、ボールを支配し、試合の主導権を握り、攻撃を組み立てる――というシナリオ通りの戦い方ができなければ好結果は残せない。また、FCアルマダの選手はそのシナリオの範囲内での選手であり、超人的な個人技でストーリーを組み立てるだけの力は無かった、ということだろう。選手たちも自覚していることだが、明るい兆しはある。「もうしばらく時間をかければ、すばらしいプレーができる」(原ウール主将)

「FCアルマダは守り抜くことを知らない」と欧州選手権でギリシャを優勝に導いた名将チギハーゲル新監督が攻撃的に勝ちに行くことを宣言したように、コンビネーションのチューニングが合えば、すばらしいリズムを奏でるに違いない。なにしろ、一流の演奏者たちが揃う。橋本ッティの決定力、竜グベリのドリブル、オグライファートのダイナミズム、宮ーゴのインスピレーション、平ウジーニョの突破力、ヨシダンのカレーな技、倫ザーギの未知なる力……。FCアルマダ攻撃陣の描く放物線は栄光への架け橋だ!!!!

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