セルジオ越北 辛辣コラム お前らダメだ!!!!! セリエS前半戦総括&後半戦展望−前編 9月1日

セルジオ越北 辛辣コラム お前らダメだ!!!!! セリエS前半戦総括&後半戦展望−前編
フットボールファンは期待を込める。例えば、愛するクラブが好選手を獲得した場合は。「今シーズンはかなりいいところまで行く。昨シーズンとは違うぞ」。しかし、たとえ好選手が数多く入団したとしても、戦力として上積みになるかどうかは分からない。むしろ、ニューカマーは新チームに馴染むまで時間がかかり、マイナスに作用することも少なくない。そしてファンはぼやく。「話が違うじゃないか」。

こうなると、輝かしいシーズンを送るはずだったそのクラブは、最悪のスパイラルに巻き込まれる。期待→結果が出ない→ファンの不信→選手の自信喪失→負けが込む。優勝しないと失敗とされる名門のFCアルマダにとって、昨年は3勝8敗2分の憂き目を見るなど大いに苦しんだ。それだけに2004年シーズンは期待が高まった。

橋セルバインク、平ウジーニョ、橋ャビ、香田ヴィッツ、橋本ッティといったタレントを大量補強、「クワトロ・オーメン・ジ・オロ(黄金の4人)」を中心とした鉄壁の守備からの攻撃……。営業面でも、岩ハン”王子”マン下と契約、若い女性サポーターを中心に年間指定席は瞬く間に完売した。勢いを得たはずだったが、3勝3敗の5割。。この成績を”良し”とする声もあるが、ガゼッタ紙的には“無残”の一言だ。

「攻めきれず。放り込みか?ドリブル突破?最後は個人能力で打開したい。今後の奮起を期待」。欧州CLでFCポルトを優勝に導いたキナシ・モリタケーニョ氏(現チェルシー監督)が言うように、チームの柱は脆く、ちょっとした揺れで慌てているという様子が読みとれる。マスメディアもファンも余りにひどい試合内容に、批判の雨を降らせている。選手と監督は甘んじて受けるがよい。すべての理はこちらにあるのだ。

■心理面・メンタル面
(1)受身に回る精神的なもろさ
繰り返し指摘されていることだが、やはり最大の敗因だろう。序盤の数試合では、FCアルマダの選手は明らかに相手に合わせていた。インターセプトするにも、イーブンボールをマイボールにするのも決め手は出足だが、最初の一歩に迷いがあった。アグレッシブさに欠け、後手後手に回っていた。相手選手がドリブルを始めると、ずるずると後退するばかり。

ここには戦術ミスもある。ボールを奪ってもパスをつなごうとせず、安全策を取って前線にロングボールを放り込むことに終始した。プレッシャーをかけてくる相手に対し最も有効なのはボールを回し、体力を消耗させることだ。無理をして前を向かず、横や後ろへのイージーパスを多用して、相手を走らせる。5つ、6つとパスを連続してつなげば必ず足が止まる。が、そんな初歩の初歩の戦術もできないほど選手は浮き足立っていた。ボール回しの練習が全く生かされていない。

(2)攻撃時の精神的リーダーの不在
FCアルマダには攻撃陣にリーダーがいない。キャプテンマークは原ウールが付けているが、彼のような意気を高揚させるような檄もジェスチャーも表情も期待できる人間がいない。冷たい表情で黙々と役割をこなし、闘志を表に出さない性格なのか?ゴールで活力を与えることはできるかもしれない。が、劣勢の試合展開でフリーでのシュートを外し、絶好機をモノにできない時、逆境にあるチームを精神的に支えることはできない。

(3)情報を与える声がない
「あなたの周りには敵が一人もいないので落ち着いてシュートを打ちなさい!!!」というと大げさだが、シュートシーンでもう少し周囲が「どフリーですよ」と情報を与える声をかけていたならば、もう少し得点が増えたのではないだろうか?そう思えて残念でならない。何もシュートシーンに限ったことではない。味方がボールを保持しているときに、周囲が目の役割をして、敵が来ているとか、右サイドや左サイドが空いているといった声をうるさいほどかけなければいけない。

50分間、馬車馬のごとく走り続けろといっても体力的に限界があり無理な話である。だが足が止まっても声ぐらいはかけれるはず。シュートを外したり、ボールを奪われる際、ボールに関与した選手に責任があるのは当然だが、同じくらい周囲の「声のサポート」を忘れた選手にもミスの責任はある。俺は関係ないって顔をしてはいけない。ミスをする前に情報を与える。


後編へ続く

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